第15回 神戸たねまき寺子屋 振り返り

今回は尼崎たねまき寺子屋より交換講師として、藤本先生がお越しくださいました。
年の瀬ということで「望郷の念」をテーマにお話ししてくだしました。
皆さんにとって「ふるさと」とはどのようなものでしょうか?
今住んでる場所かもしれないし、昔住んでた場所かもしれません。
では、日本に来ている外国の人はどうでしょうか?
この前のワールドカップでも、日本にいる外国人の人たちは母国にエールを送り、望郷の念を抱いていました。
「天の原 ふりさけ見れば 春日なる三笠の山に 出でし月かも」は阿倍仲麻呂という人が詠んだ歌です。
仲麻呂は遣唐使として唐に行き、帰りの船が遭難して中国に戻ってしまいました。
再び日本に帰ろうと試みるも、危険だからと止められてしまい日本に帰ることができず、望郷の念からこのような歌を詠んだのでしょう。
また、台湾生まれでありながら戦後日本に引き揚げてきた人たちを「湾生」と言います。
台湾に友達がいるのに引き離され、住んだこともツテもない日本での生活は過酷を極めました。
それでも生き抜いてこれたのは、「望郷の念」という強い思いも理由のひとつだったかもしれません。
皆さんの周りにはいろんなふるさとを持っている人がいます。
それぞれが大切にしているものを認め合い、みんなが助け合い、喜び合える関係であってほしいと思います。
皆さんもいつか今住んでる場所を離れることがあるでしょう。
その時にこのお話は分かると思います。
ですから今の「ふるさと」を大事にしてほしいと思います。

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