第27回神戸たねまき寺子屋「世の中を動かしているのは結果ではなく努力」~津田梅子

今回は尼崎たねまき寺子屋から杉田哲也さんが講師としてお越しくださいました。
「世の中を動かしているのは結果ではなく努力」をテーマに、偉人として津田梅子さんを紹介しながらお話していただきました。

梅子が生きた明治時代は、男尊女卑が当たり前の時代でした。
梅子は英語を全く話せないのに、父の決意でわずか7歳でアメリカに留学しました。
当然ながら様々な苦労がありましたが、梅子には夢がありました。
「日本の女性のために学校を作って、勉強は本当に楽しいものだと知ってもらいたい!」
18歳に帰国し、留学中に出会った伊藤博文さんの依頼で女学校の教師になります。
しかし当時の女学生に求められていたのは花嫁修業で、自立した女性を育てたいという梅子の思いを果たすことができません。

そこで梅子はもう一度アメリカに留学し、教育学を学び直します。
学部長に帰国を引き止められましたが、安定も名誉も利益も捨てて、当初の志である「日本の女子教育」のために帰国する厳しい道を選びます。
梅子は日本で様々な活動を行います。
・25人の女性をアメリカに留学させ女子教育のリーダーを育てる
・日本女性代表として、アメリカで三千人を前にスピーチ
・「女子英学塾」という日本初の女性高等教育学校を設立→現在の「津田塾大学」
梅子はこんな言葉を残しています。
「教育にとって最も大切なのは、教師と生徒両方の熱意です。私は、社会に出て活躍する女性を育てるために、全力を尽くします。」

梅子は様々な偉業を成し遂げましたが、その成功を支えたのは、女性の地位向上のために力を尽くす梅子の姿に、人々が共感し協力してくれたからです。
梅子の努力によって、25人の留学や女学校設立に対して支援が集まりました。
これは結果ではなく努力によって世の中が動いたことの一例です。
だからみんなも、できるできないの結果を見るのではなく、やってみる気持ちを大事にしてください。
例えばみんなが勉強を頑張れば、テストの結果には結びつかなくても、みんなの努力を見た親が元気をもらって、仕事や家のことを頑張ろうという気持ちが湧いてきます。
みんなの努力は、たとえ小さいものでも必ず何らかの形で世の中を動かします。

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